黙読時文処理過程における要素の長さ及び韻律構造の影響
Project/Area Number |
12710281
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
言語学・音声学
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
広瀬 友紀 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (50322095)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 統語解析 / 韻律 / 関係節 / 心理言語学 / 文処理 / 韻律構造 / 日本語関係節 / Sentence processing / prosody |
Research Abstract |
平成12年度から行っている本研究は、統語処理過程において要素の長さが関係節境界の位置の決定に関与していること、そしてそれは黙読時の統語処理における潜在的韻律構造に起因しているという仮説を、下にあげる現象をとおして検証することを目的としている。 12年度の研究成果が雑誌『音韻研究』に掲載され、他の研究者からのフィードバック、助言が得られたことを踏まえ、平成13年度は,次のような計画にそって研究をを行った。 1.self-paced reading実験で文節ごとの読み時間をパソコンを用いて1/1000秒単位で計測することにより,オンラインの処理過程をより正確に反映するデータを収集し,これまでの結果と照合するという実験を行った。この結果、統語構造の再分析が必要となった場合,初分析時に構築されたmajor phrase boundaryとマッチするような位置にclause boundaryが置かれるような構造がより選択されやすいという予測を支持する結果が得られた。 2.さらに、観察の対象を、再分析時における構造選択のしくみから、初分析〜ガーデンパスに至るまでの過程に拡大し、1. と同様のパラダイムで実験をおこなった。この結果、黙読における統語処理過程においても,入力に対して初分析の段階で統語構造と同時に韻律構造(major phraseを含む)が構築され、これが、誤った初分析〜ガーデンパスを回避する効果があることもわかった。 これらの成果は、第18回日本認知科学会大会(公立はこだて未来大学、6月)およびThe 15th Annual CUNY Conference on Human Sentence Processing (The CityUniversity of New York, USA, 3月)で発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)