社会システムと個人の相互連関作用に関する基礎理論の新構築
Project/Area Number |
12730013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済理論
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浦井 憲 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (00203597)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 合理性 / 認知 / モラル / 社会システム / 個人 / 人間 / 不完全性 / 社会的価値 / 構造 |
Research Abstract |
平成12年度から行われた当該研究は、前年度末の報告書にも書かれた通り、13年度、分析哲学方向の知見を中心に据えた認知意味論的方向への基礎理論としてまとめあげられた。今年度は主として論文作成(主に以下の3点:大阪大学大学院経済学研究科Discussion Paper/2002. 3)と学会・セミナーでの報告を行った。 個人と社会の関係を「個人の合理性」概念を中心にまとめたものが第一論文"Why there isn't a complete description of the human society I : The rationality and individuals"である。同じく、「社会的な正当性」という概念を中心にまとめたのが第二論文"Why there isn't a complete description of the human society II : The society and social values"である。これらはいずれも今日までの社会科学のあり方に「宿命的な不完全性」という意味で重大な疑問をなげかけるものであり、同時にこれからの社会科学において、研究者の「意志」や「倫理」、そしてなにより社会科学が「人間を対象としている」という意味での「人間」に対する思考の復権の重要性を示唆するものである。これら第一第二の主要論文の作成と並行して作成された論文"Existence of equilibrium with non-convex constraint correspondences : Including an application for the default economy"(吉町昭彦氏と共著)は1つには純粋に数学的な定理と用具の開発であるが、同時に債務不履行・破産といった今日的問題に対して、モラルということの持つ意義を理論的に描き出したものでもある。 これらの成果は2001.12.7京大数理解析研での数理経済学会における発表の他、大阪大学・神戸大学のジョイントセミナー(2001.12,2002.3)慶応大学経済学部でのセミナー(2002.2.4)等で報告された。また、論文は、現在国際ジャーナルに投稿準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)