多次元空間における表面張力波に対する初期値問題の適切性について
Project/Area Number |
12740110
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Global analysis
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井口 達雄 九大, 数理(科)学研究科(研究院), 助手 (20294879)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 水面波 / 水の波 / 時間減衰評価 / L^P-L^∞評価 |
Research Abstract |
まずWuの結果を一般のn次元空間の場合に拡張した。すなわち、表面張力が無くかつ深さが無限の場合、空間次元が4次元以上であっても、その初期値問題は適切であることを証明した。ポイントは準線形方程式系へのreductionであり、その際2、3次元空間の時と同様なcancellationが起きており、それによってその適切性が保証された。 この結果は時間局所的なものであるが、方程式の分散性からして空間次元が高くなると時間大域解の存在が大いに期待される。そこで次に、方程式を零解の周りで線形化した線形化方程式の時間減衰評価を行い次の結果を得た。空間次元をnとすると、初期値がL^1の意味でn階微分可能なSobolev空間W^<n,1>に属していれば、解のL^∞-normは((n-1))/2の多項式オーダーで時間減衰する。さらにこの結果と解のエネルギー等式を補間することにより、いわゆるL^p-L^q評価が得られる。 来年度はこれらの結果を利用して、本来の非線形問題に対して時間大域解の存在を証明していく予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)