太陽ニュートリノの昼夜変動及びエネルギースペクトルの精密測定
Project/Area Number |
12740141
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小汐 由介 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (80292960)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | スーパーカミオカンデ / 太陽ニュートリノ / ニュートリノ振動 |
Research Abstract |
本研究は大型水チェレンコフ検出器・スーパーカミオカンデを用いて太陽ニュートリノの観測、特にエネルギースペクトルおよび昼夜変動の精密測定を行う。本年度は新たに計1258日分のスーパーカミオカンデの解析を行った。昨年度に引き続き、本研究の目的である事象の方向を用いた太陽ニュートリノ事象セレクションプログラムを含め、解析精度の向上をおこなった。本解析においては、エネルギー敷居値は5MeV、昼夜変動については特に地球のコア領域を通過したニュートリノを選択的に抽出した。また、電子銃およびγ線源を用いた検出器較正により系統誤差を押さえることができた。太陽ニュートリノのうち、スーパーカミオカンデにおいて一般的に検出される^8Bneutrinoのみならず、高いエネルギー領域のhep neutrinoのフラックスを精密に求めた。以上の結果は、Physical Review Letter誌に発表した。さらに本結果を用いてニュートリノ振動の解析を行った。有力な太陽ニュートリノ振動解のうち、小角度解は95%の信頼度で排除され、さらにLOW解についても、その大部分が排除された。他の太陽ニュートリノ実験の結果を組み合わせて解析を行うと、大角度解が有力となった。以上の結果についても同誌に発表した。 本実験の系統誤差を押さえるためには、特に水の透過率の場所依存性、方向依存性を精度良く求める必要がある。そのために、今年度の検出器メンテナンスの時期に検出器の様々な場所にレーザーシステムを設置した。スーパーカミオカンデが再開した後に装置較正を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)