Project/Area Number |
12740196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
遠山 貴巳 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70237056)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 非線形光学応答 / モット絶縁体 / スピン・電荷分離 |
Research Abstract |
モット絶縁体の電荷ギャップは強い電子相関により生じる。したがって、半導体に代表されるバンド絶縁体とは本質的に異なる光学応答が期待される。特に、一次元モット絶縁体では、強相関電子系特有のスピン・電荷分離に起因する新奇な光学応答現象が期待される。実際、バンド絶縁体やパイエルス絶縁体に比べて何桁も大きな三次の非線形分極率が報告されている。本研究は、銅酸化物絶縁体に代表されるモット絶縁体の非線形光学応答の理論的解明を行なうとともに、光エレクトロニクス材料としての設計指針を与えることを目的としている。 昨年度は、一次元モット絶縁体に焦点をあて、巨大な非線形光学応答が一次元特有のスピン電荷分離を起源とすることを明らかにした。本年度の前半はこの描像の直感的な理解を与え、論文として発表した。また、非線形光学応答の一つである第三高調波発生のスペクトルを、一次元ハバード模型の強結合極限での有効模型と更に簡略化したホロン・ダブロン模型を用いて数値計算を行い、実験との良い対応を得た。その結果は、東大新領域岡本助教授の実験グループなどとの共同研究としてPhysical Review Letters誌に掲載された。 本年度の後半は、二次元モット絶縁体における非線形光学応答を二次元ハバード模型の強結合極限での有効模型を用いて数値計算により明らかにした。一次元系とは異なり、光で誘起されたキャリアとその周りに存在するスピン自由度との相互作用が非線形光学応答に対して重要な働きをしていることを明らかにした。この成果は現在、現在投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)