粒子観測による領域別統計解析と次世代光検出器の開発に基づく磁気圏撮像に関する研究
Project/Area Number |
12740278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
吉川 一朗 宇宙科学研究所, 太陽系プラズマ研究系, 助手 (10311169)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 極端紫外光 / 冷たいプラズマ / 磁気圏 / 回析格子 / 多層膜反射鏡 / 惑星磁気圏撮像 |
Research Abstract |
研究の初年度は磁気圏探査衛星の粒子の密度・速度分布データから、ヘリウムイオンと酸素イオンの領域毎の散乱光強度を見積もった。研究結果のクロスチェックも兼ねて、人工衛星「のぞみ」に搭載した極端紫外光検出器のデータから、惑星間空間の光に比べて優位に地球磁気圏からの信号を捉えていると判断できる領域(主にプラズマシート)を選び出し、上述の散乱光算出手法の妥当性を確認した。その結果、実測したプラズマシートからの散乱光強度は、粒子から見積もられる強度よりも1桁以上も強いことが解かった。詳細なプラズマ粒子観測に基づく散乱光強度の見積もりと極端紫外光検出器で測光した強度の不一致は、プラズマシートには粒子観測器では検出できない冷たいプラズマが存在することを証明した。この予想外の発見は、学会誌や新聞紙(19社)に掲載され、磁気圏の研究者に冷たいプラズマの成因について、新しい疑問を投げかけることになった。 2年目は検出器系の開発・改良に着手した。これまで検出器として使用してきたMCPに換わり近年の技術進歩から生まれたMSP(MicroSphere Plates)に着眼し、飛翔体観測への適応性を調査した。両検出器の長所と短所を見極めた結果、光の入射角度に対して一定の量子効率を有するMSPはMCPよりもより明るい光学系を設計できることが解かった。しかし、MSPのパルスハイト分布は光の波長に対して非常に敏感な特性を持ち、特に遠紫外領域(120nm〜)に関してはノイズと信号の分離が困難であるため、この検出器が有効に利用できるのはX線〜極端紫外線に限られることが解かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)