高いスピン多重度の励起状態を前駆体とする反応中間体のスピンダイナミクスの研究
Project/Area Number |
12740332
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
森 幸恵 理化学研究所, 分子光化学研究室, 研究員 (90239624)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 光誘起電子移動 / 亜鉛ポルフィリン / 電荷分離状態 / 磁場効果 / 電子スピンダイナミクス / スピンダイナミクス / 4重項-2重項変換 |
Research Abstract |
1.分子内光電子移動反応により生成する電荷分離状態の減衰挙動に対するスピン多重度の効果を検討するために、電子供与体-架橋-受容体(D-B-A)および受容体にTEMPOラジカルを結合したD-B-A-Rを合成し、種々の溶媒中で光反応挙動を比較検討した。いずれの場合も蛍光消光、過渡吸収スペクトルの測定によりDとして用いた亜鉛ポルフィリンの励起1重項状態からAとして用いたナフタレンジイミドへ電子移動が0.7-0.9の量子収率で起こり、Rは光電子移動過程にはほとんど影響しないことが確認された。 2.生成した電荷分離状態の減衰速度は磁場効果を示し、架橋部分が短いD^+-Bs-A^-ではD^+とA^-の間の交換相互作用が大きい(|2J|=0.9T)ことがわかった。D^+-Bs-A^--Rではスピン状態間のエネルギー分裂が、D^+-Bs-A^-の場合とは異なり項間交差が効率よく起こるため、減衰速度及び磁場依存性に差が見られた。また、低極性溶媒ほど逆電子移動速度は小さく、Marcus理論の逆転領域に位置することが明かになった。 3.交換相互作用および電子移動反応速度に及ぼす反応中心間の距離の効果を調べるため、長い架橋を持つD-B_L-A, D-B_L-A-Rについても光電子移動反応を行った。ab initio(HF/3-21Gレベル)計算によりD^+とA^-の距離はD^+-B_L-A^-では18A、D^+-Bs-A^-では14Aと見積もられた。D-B_L-Aでは光電子移動速度はD-Bs-Aとほぼ同じであったが、過渡吸収の減衰や磁場効果を比較すると逆電子移動速度およびD^+-A^-交換相互作用の大きさはD^+-Bs-A^-(-R)よりずっと小さいという結果が得られ、これは主としてD^+-A^-距離の増加による電子的相互作用の減少によるものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)