Project/Area Number |
12740334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
津江 広人 北大, 地球環境科学研究科, 助手 (30271711)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | [60]フラーレン / 位置選択的化学修飾 / アントラセン誘導体 |
Research Abstract |
Kratschemerらによって[60]フラーレンの大量合成法が発見されて以来、この骨格の化学的反応性が詳しく調べられ、現在では種々の官能基化が可能になりつつあるものの、二ヶ以上の置換基を導入した場合、位置異性体の混合物が得られることが報告されている。フラーレン母体の機能性分子を構築する上で、"反応位置の制御"は、現在のフラーレン化学が抱える大きな課題の一つであり、新たな方法論の開発が求められている。そこで、本研究では、[60]フラーレン骨格への位置選択的な置換基導入法を確立することを目的として、アントラセン誘導体が[60]フラーレンに室温で速やかにDiels-Alder附加する事実および同分子の構造的特徴を利用した新規な合成手法を計画立案した。本研究を遂行するに当たって、平成12年度においては以下の研究項目を実施した。まず、(1)計算化学を駆使して、[60]フラーレン認識部位かつ反応試剤となるアントラセン誘導体の分子設計を行った。次いで、(2)同アントラセン誘導体の合成経路について調査および確定作業を行った。最後に、(3)計画した合成経路に従って合成を進め、現在、誘導体化が容易な官能基を位置選択的に配置した中間原料まで合成することができた。なお、この中間体から目的とする最終化合物までは残り二段階で合成が完了する予定であり、平成13年度においては、合成を完了させるとともに、計算化学による物性予測を併用しながら[60]フラーレンへの置換基導入反応を実施し、その位置選択性について考察を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)