Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本研究では,分離分析法への応用に際しての温度応答性高分子(ポリビニルメチルエーテル(PVME))の基本的な性質を明らかにすること,および温度応答性高分子を用いた陰イオンの分離分析法の確立を目的とした.研究計画の順に従い,得られた成果と今後の課題を以下にまとめる. 1. 種々の塩の共存下で,PVME(0.1%)の凝集温度の違いを,目視法および分光光度法で測定した.その結果,凝集温度は陰イオンの種類によって大きく異なり,陽イオンの種類による違いは見られない.PVME凝集について,一般に考えられているような単純な塩析効果以外にPVMEと陰イオン間のなんらかの相互作用が働いていると考えられる. 2. 種々の条件下(振とう温度・時間,共存塩の種類・濃度)でのPVMEの凝集率をTOC装置を用いて測定した.塩の種類によって,凝集率は単純な変化をしないことがわかった.このことは分離分析へ応用する際,留意する必要がある. 3. 第四級アンモニウム塩のPVME凝集相への抽出挙動を調べた.その結果,例えばハロゲン化物イオンの抽出率はF^->Cl^->Br^-〜I^-の順であった.これは,通常の有機溶媒への抽出挙動とは全く異なり,興味深い結果である. 4. 第四級アンモニウム塩のPVME凝集相へのイオン対抽出について,平衡論的な解析を行い,抽出化学種・抽出定数を求めた.PVME凝集相は,比較的極性の高い有機溶媒相に似た性質があることがわかった. 5. PVME凝集相をカラムとしたクロマトグラフィーによる陰イオンの分離を検討したが,十分な分離ができなかった.カラムの作製法についてさらに検討する必要がある.
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