テラヘルツ・パラメトリック発生光を光源とする高分解能テラヘルツ波干渉分光計の研究
Project/Area Number |
12750049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
四方 潤一 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (50302237)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | テラヘルツ / パラメトリック / 誘導ポラリトン散乱 / 高分解能 / 分光計 / ニオブ酸リチウム / フーリェ干渉分光計 |
Research Abstract |
本研究ではニオブ酸リチウム(LiNbO_3)を用いたポラリトン誘導散乱効果による高輝度・広帯域なテラヘルツ(THz)波パラメトリック発生(TPG)をベースとして高分解のTHz波分光計の構築を目的としており、前年度までの研究により高安定・高出力なTHz波光源を実現し、その広帯域性を利用したフーリェ分光計の構築してTHz分光へと応用した。本年度はこのフーリェ分光計におけるスペクトル測定の高速化を目的として、高安定でかつ繰り返し周波数が1kHzにおよぶ半導体レーザ励起のNd : YAGレーザをTPGの励起光源に導入し、さらに非線形結晶として高品質な5mol%MgO添加LiNbO_3結晶を用いてTPGの実験配置とその出力特性に対する最適化を行った。その結果、1次から3次のストークス成分におよぶ広帯域なポラリトン誘導散乱を誘起することに成功し、約3THzにおよぶダイナミックレンジを確保するとともに、THz分光の測定時間においても約1/3以下(10分以下)で、十分なS/N特性をもつスペクトル測定を実現した。さらにこのTPGを用いた分光計のバリエーションとして、波長可変半導体レーザを用いた光注入法をTPGに適用することによりテラヘルツ波のスペクトル幅はフーリェ限界(周波数純度Δν/ν〜10^<-4>)まで狭帯域化された。この光注入型TPG光源を水蒸気スペクトルのテラヘルツ分光に応用することにより、分解能が100MHz(0.003cm^<-1>)以下であることを確認した。本申請課題で研究を行った非線形光学をベースとするコンパクトなテラヘルツ波分光システムは常温動作で操作も簡便である。この研究成果をもとに、生命科学や物質化学に関連したテラヘルツ領域の研究に発展させていきたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)