Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
マルテンサイト変態の発生する材料においては、変態に伴って変態ひずみと呼ばれるせん断と体積膨張ひずみが生じる.また,この変態現象は温度に依存するため,熱膨張ひずみを考慮する必要がある.そこで,これらと弾粘塑性ひずみ速度の和から,各相における微視領域上の変態-熱弾粘塑性型構成式を導出した.変位速度の漸近展開形式を導出した構成式に導入し,均質化理論を適用することによって,特性変位関数を未知数とした微視系積分方程式,均質化定数を含む巨視系仮想仕事の原理式等の基礎方程式系を得た.同時に温度場も漸近展開によって表し,相変態によって発生する潜熱を考慮した微視領域における熱伝導方程式に対しても同様に均質化法を適用することによって,均質化理論に基づく基礎方程式を得た.これらを既に構築済みの有限要素法に基づいた数値シミュレーションシステムに組み込み,変態-熱-力学連成問題に適用可能な均質化法を用いた相変態発生材料用の数値解析システムを構築した.さらに,均一オーステナイト相内に楕円体形状を持ったマルテンサイト相をその中央部に配置した単位セルモデルを構築し,その単位セルが変態カイネティクスモデルに従って成長すると考え,移動境界問題として解析モデルを構築した.この解析システムを用いて,巨視的に平面ひずみ引張りを与えて数値シミュレーションを行った結果,これまでの有限要素法による数値シミュレーションと同じ傾向を示すと同時に,微視構造を忠実に表現可能なため精度のよい数値解が得られた.例えば,これまでのマルテンサイト相体積分率を内部変数とした有限要素法解析では,マルテンサイト相の配向性が表現不可能であったが,この数値シミュレーションシステムでは可能となる.
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