Project/Area Number |
12750127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
徳増 崇 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (10312662)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 気泡核 / 分子動力学法 / 状態線図 / 輸送物性 / 相平衡 / 衝撃波 |
Research Abstract |
1.分子内自由度の熱伝導率に与える影響 本研究では分子種いろいろ変化させて熱伝導率の計算を行い、分子内自由度が熱伝導率に与える影響について解析を行った。その結果、対臨界値が同じになる条件で計算した熱伝導率はLennard-Jonesポテンシャルのパラメータで無次元化した分子径の大きさに強く依存しており、その値が増すほど熱伝導率の値も増加する傾向があることが明らかとなった。またその内訳を見ると、液体中の熱伝導(エネルギの輸送)は分子衝突によるものが支配的であること、対臨界値が同じ条件の系の場合、衝突による並進エネルギの輸送はほぼ一定であるが、回転エネルギの輸送は大きく変化することが明らかとなった。これは対応状態原理によりこれらの計算条件では圧力の対臨界値が一致しており、熱伝導率の並進の衝突項と圧力は強い相関を持つが、回転の衝突項は圧力にはほぼ無関係に決定されることが原因であることが明らかとなった。 2.気泡生成時の液体中の非平衡状態の分子動力学的解析 本研究では気泡生成時に発生する非平衡状態がどのように緩和するかを分子動力学法により解析した。その結果、ポテンシャルエネルギが比較的高い状態にあった液体がそのポテンシャルエネルギを解放して飽和状態になり、その解放されたエネルギが液体の流速と温度に変換される様子が観察された。またこの圧力波の波面厚さや伝播速度なども計算することができた。しかしこの変化は密度が2.6%、温度が10%程度の変化であり、期待していたような各自由度間の明確な温度非平衡は観察されなかった。また温度や密度などの物理量が変化しているところでの状態はその液体の状態方程式で与えられる値と良く一致し、この現象には液体分子が内部自由度を持つことによる非平衡性はあまり影響しないことが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)