Euler-Lagrangeモデルに基づく気液二相流の多次元構造の解明
Project/Area Number |
12750139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大川 富雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20314362)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 気液二相流 / 気泡流 / 数値解析 / 多次元構造 / Euler-Lagrangeモデル / 気泡追跡法 / ボイド分布 / 構成式 / 気泡挙動 / 気泡径 / 液流速 / 強制対流 / 揺動運動 |
Research Abstract |
気泡流の多次元構造を数値計算により正確に予測するため、鉛直管内乱流場中の気泡挙動を扱った既存の実験データを収集し、解析に必要となる構成式を整備した。これらの構成式を別途開発したEuler-Lagrangeモデル1こ基づく解析プログラムに組込み、その妥当性を検証した。この結果、従来のモデルでは予測不能であった、流速の高い領域における気泡流の多次元構造を正確に予測することに成功した。また、気泡挙動に関する物理的考察に基づいて気泡間相互作用を記述する構成式を開発し、多次元ボイド分布を解析することによりその有効性を検証した。しかしながら、既存のデータには不足している部分もあり、解析に使用した構成式の一般性は明らかでない部分も残されていた。そこで、鉛直円管内乱流場における単一気泡の挙動を二台の高速度ビデオカメラにより観察し、気泡挙動に及ぼす液中乱れの影響および壁近くに形成される急峻な速度勾配の影響を検討した。通常、気泡の上昇速度は常に液相よりも速いと考えられているが、これらの実験結果によれば、液中乱れおよび壁近くの速度勾配は、気泡の上昇速度を減少させる効果をもち、液速度が十分に速い場合には壁の近くにおいて気液の上昇速度が逆転する場合のあることを解明した。これらの実験結果に基づき、Euler-Lagrangeモデルで用いた構成式のさらなる改良を行った。また、これらの実験には、沸騰二相流における気泡挙動を明らかにすることが重要である。そこで、加熱面離脱時およびその後の蒸気泡の挙動を観察し、空気泡の場合との相違を調べた。この結果、空気泡は液中の汚れの影響によって様々振舞いを呈するが、蒸気泡の挙動は十分に汚れた系における空気泡の振舞いに類似していることを明らかにした。このことにより、水・蒸気二相流を解析する場合に使用すべき構成式を一意に定めることが可能となった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)