海流などの外乱のあるもとでの船舶の船首方向と航路保持の同時制御に関する研究
Project/Area Number |
12750181
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
清水 悦郎 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (60313384)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 操船制御 / 航路保持 / 非ホロノミックシステム / 自動操船 / 船首保持制御 / 航路保持制御 / 非線形H∞制御 |
Research Abstract |
本研究では船舶の航路と船首方位を同時に制御するという問題を考えた.一般に航路保持を行うための船舶の運動モデルは外乱のある場合の非ホロノミックシステムとなる.このため今回の問題に対して制御則を設計するためには,非ホロノミックシステムに対する制御則の設計では,これまであまり考えられていなかった外乱の影響を陽に考慮する必要がある.そこで本研究では外乱抑圧制御則を設計することが出来るH∞制御理論を非ホロノミックシステムに対して適用することを考えた. まず,第一段階として非ホロノミックシステムに対する制御則の設計法として知られている時間軸状態制御形の手法を用いて船舶の運動モデルを時間軸変換した.この時間軸変換したシステムは非線形システムであるので,非線形H∞制御理論を適用して制御則を設計することを考えた.一般に非線形H∞制御理論ではハミルトン・ヤコビ不等式を満たす正定スカラー関数を求めなければならないが,ハミルトン・ヤコビ不等式は偏微分不等式であるため解析的に正定スカラー関数を求めることは困難である.そこでテイラー展開による正定スカラー関数の近似解を求めて,研究代表者の所属する大学の所有である練習船"汐路丸"を用いて館山湾において実船実験を行った. つぎに時間軸状態制御系に変換した後にハミルトン・ヤコビ不等式を満たす正定スカラー関数の近似解を用いて制御則を設計するのではなく,近似をせずに制御則を設計することが出来ないかということを考えた.そこで本研究では元の非ホロノミックシステムである船舶の運動モデルをチェインドフォームと呼ばれる形にシステムを変形した後に,H∞制御で定義する評価出力の与え方を制限することにより,代数リカッチ不等式を解くことにより制御則を設計する手法を提案した.ここで提案した手法を用いて制御則を設計し,ハミルトン・ヤコビ不等式を満たす正定スカラー関数の近似解を用いた場合と同様に,練習船"汐路丸"を用いて実船実験を行った.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)