Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
自律型ロボット,自動車や大型建設機械といった様々な機械システムは,複数のボディがジョイントによって結合されたマルチボディシステムであり,システムの運動機構や制御系の設計には,予めコンピュータによって正確にダイナミクスの解析と予測を行うことが必要である.このようなマルチボディダイナミクスの数学モデルは,一般に陰関数形式の非線形微分代数方程式系(DAEシステム)として表され,高精度な数値解析を行う上で拘束安定化等による最適なDAEソルバーを開発することが重要な課題となっている.本研究では,マルチボディダイナミクスの高精度かつ安定な解析を可能とする最適なDAEソルバーの設計と開発を目的として,以下の4項目を中心に研究を進めた. (1)ネットワーク理論を用いた数学モデルによるシステムの構造化(数学モデルの定式化) (2)数値積分に必要となる安定性の評価及び検討(数値的安定性) (3)拘束力学系としての拘束安定化手法の検討(拘束条件下における誤差評価) (4)ヤコビ行列の記号生成アルゴリズムの構築(精度保証と演算時間の高速化) 平成12年度は,これまでに申請者が提案したネットワーク理論に基づくモデリング手法によって数学モデルを導出し,それを利用して数値解析スキームのプランニングを行った.特に,ヤコビ行列の位相構造に着目して拘束力や従属速度の消去を行い,それにより得られるシステム方程式の次数に応じて,系のレティキュレーションレベルを設定した.その上で,逆行列計算過程を陽に記号生成し,高速に動力学を計算する手法を提案した.平成13年度は,拘束条件に対する安定化と誤差評価の検討を行い,拘束安定な数値積分法をマルチボディシステムに適用した場合の比較・検討を行った.以上の研究の一部については,いくつかの学会において,その成果を論文として発表した.
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