Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
機械構造物の振動を低減するためには,一般には制振材や補強材,ビードなどの付加によって,振動ピーク値を抑制することが行われる.また,複数の構造部材(パーツ)からなるような構造物の場合には,振動源からの振動エネルギ伝搬に注目し,問題となる箇所への振動エネルギ伝搬量を少なくすることも有効と思われる. そこで本研究では,振動エネルギ伝搬に注目した構造物の振動騒音低減手法の開発を目的としている. 平成12年度には,一枚の平板のその内部に振動源が存在する場合を対象に,制振材や補強材による振動エネルギ流の変化,また,平板から放射される音響エネルギ流の変化について検討を行った.その結果,平板内に部分的に補強材,ビードを付加し,剛性を増加させることが,振動エネルギ流の変化が著しいことを明らかにした.また,音響エネルギ流も振動エネルギ流と似たような変化をすることを明らかにした.さらに,指針を示すまでには至らなかったものの,所望の振動及び音響エネルギ流の伝搬経路を実現するための構造設計を試み,実現例を示した. 以上の結果を踏まえ,平成13年度は,一枚の平板ではなく,複数の平板からなる平板構造物を対象に,制振材や補強材の付加によるエネルギ流の変化を検討した.ここでは,エネルギ流の変化を注目する平板部材を決め,それ以外の部材に振動源がある場合を考えた.その結果,一枚の平板以上に,剛性の変更によるエネルギ流の変化が実現しやすいことが分かった. また,所望のエネルギ流伝搬経路を実現するためには,構造物の剛性によるエネルギ流の因果関係を明らかにすることが重要であるため,対象を一枚平板に戻し,モード解析による検討を行い始めた.これまでに,モード解による強制振動シミュレーションプログラムを完成させたが,前述の因果関係の把握には至っていない.
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