Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
現在,我が国では循環型社会実現のためにプラスチックのリサイクル率向上が強く望まれている.プラスチックのリサイクル率が高くない原因の一つに混合プラスチックを選別する技術が確立していないことがあげられる.そこで,本研究では振動を利用した新しい静電分離法の開発を行った.最終年度である本年度においては,製作した静電分離装置を用いて混合プラスチックの選別に関する実験を行った.実験においては,ペレット状のPVCとPE及びプレート状のPVCとPETの2つの混合プラスチックを用いた.PVCとPETは比重差が少なく,帯電列も近いことから,選別が非常に難しい材料の組み合わせとされている.また,ペレット状,プレート状を用いた理由は転がり安さの違いが選別結果に与える影響を検討するためである.さらに,静電選別においては,プラスチックの摩擦帯電が選別精度に大きな影響を及ぼすことから,撹拌翼を用いた方法や容器が回転する方法,容器が振動する方法の3タイプの帯電装置を製作した.その結果,静電選別装置の最適操作条件を検討することにより,ペレット状のPVCとPEについては,純度97.6%以上,回収率86.5%以上で選別が可能であることがわかった.一方,プレート状のPVCとPETについては純度98.9%以上,回収率71.4%以上で選別することができた.実際のプラスチックリサイクルにおいては,破砕によって,より複雑な形状をしたプラスチックが対象となることや,さらに高い純度が望まれる場合があることから,今後は実用化に向けて,これらの問題点を解決していく予定である.
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