Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
平成13年度は以下のような実験検討を行った。 (1)消弧媒体誘導熱プラズマにおける多波長同時スペクトル過渡観測 平成12年度に設計作成した「多波長同時スペクトル観測装置」を用いて,異なる3波長のスペクトルを同時に時系列で測定し,同種粒子からの三つの励起粒子密度の過渡変化を測定した。具体的には誘導熱プラズマをまず安定維持し,コイル電流を意図的にAM変調して,プラズマを過渡状態にした。この際のプラズマからのArスペクトル放射強度の時間変化を測定した。混合ガスとして,消弧媒体SF_6とN2とを対象とした。この測定により,ガスを混合させた場合のプラズマの変動を明らかにできた。 (2)反応論的非平衡プラズマの解析 前年度から開発した一次元反応論的非平衡モデルを用いて,SF_6およびN_2誘導熱プラズマのコイル電流パルス変調時における過渡変化を計算した。この計算においては,これまでの局所熱平衡計算とは異なり,数十にわたる反応の速度を考慮している点である。この計算の結果,これまでの局所熱平衡モデルによる計算結果に比較して,急激な過渡状態においては分子形成が遅れを生じることが判明した。その遅れ時間はSF6の場合にはS2分子の形成が,N2プラズマの場合にはN2分子形成により平衡密度に達するためには数100micro sec程度必要であることがわかった。 (3)実測と解析結果との比較 測定したデータと上記構築したモデルとの比較を行い,非平衡モデルの妥当性を検証し,ほぼ実験データを再現できることを示せた。
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