電流制御素子内蔵マイクロエミッタチップを配置したフィールドエミッタアレイの製作
Project/Area Number |
12750306
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
比嘉 勝也 大島商船高等専門学校, 情報工学科, 助教授 (40238259)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 真空マイクロ素子 / 陽極化成法 / 陽極接合法 / 多孔質シリコン / 微小電子源 / 電界放射 / フィールドエミッション / フィールドエミッタ / シリコンマイクロマシニング |
Research Abstract |
本研究で得られた知見を示す。 ◎フィールドエミッタアレイの製作 電界放射動作中のガラス基板上のシリコンエミッタにおいて下記の現象を見いだした。 ○エミッタ動作における電界放射特性の経時変化。 ○製作直後のエミッタ先端の微細突起構造の存在および電界放射動作後のその構造の消失。 ○電界放射動作中のエミッタ破断およびエミッタ先端溶解。 電界放射動作中にエミッタ先端部分の溶解変形およびシリコンエミッタの破断が観察された。この現象はエミッタ発熱が原因であり,これによりシリコンエミッタとガラス基板との熱応力差によるエミッタの破壊およびエミッタ先端微細突起構造の蒸発変形による電界放射電流特性変化が生じたと考えられた。電界放射動作中のエミッタアレイの温度測定を試みた。 ○電界放射動作中のガラス基板温度上昇。 ○ガラス基板温度による電界放射電流が変化。 電界放射動作時のガラス基板温度変化を確認できた。この温度変化はエミッタからの発熱が原因であり,間接的な方法で電界放射動作中のエミッタの発熱現象の存在を示した。エミッタアレイの発熱はエミッタ内を流れ真空へ放出される電流によるジュール熱であると考えられた。また発熱しているエミッタでは,同じ引出し電圧でも電界放射値が増加する現象を観測した。この現象は熱よるエミッタ内の熱的キャリヤ生成が原因であると結論した。これらの検討から熱伝導係数小さいガラス基板上にエミッタを製作した場合,電界放射動作中のエミッタの熱のガラス基板への熱伝導が小さいためにエミッタ自身が高温になり,よってエミッタの変形,破断,電界放射特性変化が発生すると結論した。 本研究によりエミッタ発熱の電界放射電流特性への影響およびエミッタ-ガラス基板接合への影響を明らかにした。本研究によってガラス基板などの熱伝導率が小さい基板を真空マイクロ素子に使用する場合,"エミッタからの発熱"が重要な要素となることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)