Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究では,ベストエフォート型サービスのみが提供されるインターネットにおける高品質かつ効率的な動画像通信の実現に資するため,TCPコネクションの通信品質を劣化させることなく高速かつ高品質な動画像通信を行うと同時に,ネットワーク全体の通信効率を高める,TCPと公平な通信を実現する動画像レート制御手法について検討を行う. 本年度は,MPEG-4FGS(Fine Granular Scalability)符号化手法により生成される動画像データを,TCPデータ通信との公平性を考慮しつつ効率よく実時間転送するための,動画像品質調整による輻輳適応型レート制御手法を提案した.提案手法では,レート制御メカニズムにTFRC(TCP Friendly Rate Control)手法を用い,TFRCの指定する送出レートにあわせて動画像品質,すなわちFGS動画像データの生成量を調整する.動画像品質調整の制御間隔,制御単位の異なるいくつかの制御手法を提案し,シミュレーションや実証実験により,生成されるトラヒックの変動,再生される動画像の品質変動について,制御手法の比較評価を行った.その結果,ピクチャごと(VOP : Video ObjectPlane)ではなく,ピクチャ集合ごと(GOV : Group Of VOPs)にレート制御,品質制御を行うことにより,TCPと公平かつ動画像品質の安定した輻輳適応型実時間動画像通信が実現可能であることを示した. また,パケット棄却による再生動画像品質劣化を防ぐため,FEC(Forward Error Correction)技術を組み合わせる手法についても検討した.冗長度と画質低下・劣化とのトレードオフを考慮した結果,10e-4を目標パケット棄却率とするのが効果的であることを明らかにし,目標レート,パケット棄却率の観測値,目標パケット棄却率に基づいたレート制御手法を提案,その有効性を示した.
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