Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究では,平成12年度よりMPLS網における具体的なマルチクラストラヒック制御方式として,高信頼トラヒックエンジニアリング方式を提案している.Diff-Serv(Differentiated Service)におけるサービスクラスを仮定し,同一サービスクラスに属するフローの束であるトランクを処理単位とする.トランク単位の処理単位とすることで,処理の高速化が実現される.MPLSの特徴を活かして,同一エッジルータ間に複数のLSPが設定され適応的に運用される網環境を前提とし,収容される各フローに対しては,障害への耐性を考慮したLSP割当てを行う.また,負荷状況に応じてLSP数を計画的に増減する.これにより,トラヒックデマンドに応じたLSP設定が自律的に実現される.上記の2つの制御の際,障害が発生したと仮定した場合の平均復旧率を指標として用いることで,障害に強いネットワークの構築が可能となる.障害発生時に,障害トラヒックを迂回するセルフヒーリング処理では,高優先トランクから切替えを行うことにより,サービスの差別化を考慮した迅速なセルフヒーリングが可能となる. 平成13年度は,本方式の詳細設計に加え,計算機シミュレーションにより,負荷が時間的に変動する実際的なMPLSネットワーク環境を想定し,設定LSPを動的に変化させつつ復旧率と利用率の両面から本提案方式の有効性を評価した.その結果,ネットワーク負荷の増減に応じてLSP数を適切に変更し,かつ,高負荷時においても高い復旧率を維持しつつ,ネットワーク資源を効率的に利用できることを確認した. 次に,MPLSエッジルータの高速ラベル検索エンジンの追加設計・性能評価を行った.本ラベル検索エンジンでは,IPパケット到着時に要求QoSの異なるクラスを判定し,新規フローのパケットに関しては宛先IPアドレスに基づき従来のLPM(Longest Prefix Match)検索を行い,宛先エッジノードを確定した後,複数の候補LSPの中からQoSクラスに応じた適切なLSPを選択し,そのラベルを取得する.また,既に同定済みの継続中フローのパケットに関しては,所属フローの同定を行い,それに対応する収容LSPのラベルを取得する.これらの処理を高速に実現するため,CAM(連想メモリ)をベースとした3つの検索エンジンの詳細仕様を明確化した.また,計算機シミュレーションにより,本研究で提案した3つの検索エンジンの中で,一括変換型が最も高速に処理が行え,テーブルの所要エントリ量も現実的なオーダーに抑えられることを実証した.
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