Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
地下の地下の隔離性(遮蔽性)に着目したエネルギー貯蔵や地層処分など将来の社会基盤にとって重要な地下構造物の建設,計画を適正かつ安全に進めるためには,その隔離性(遮蔽性)を評価するための高度な技術開発が必要である。そのためには,岩盤内に存在する不連続面の特性を評価し,そこを流れる地下水の挙動を把握することが重要となる。 そこで,開発した実験装置を用いて不連続面のせん断中の透水特性を把握する実験を行った。その結果,透水係数はせん断初期に一旦減少した後,せん断とともに2-4オーダー急激に上昇し,残留せん断域では,多少の増減を伴うが,ほぼ一定の値を示すことが分かった。 さらに,地理情報システム(GIS)を用いて,不連続面の力学-透水同時特性を定量的に評価する手法の提案を行った。まず,高精度凹凸計測システムにより,不連続面上下の表面を計測し,不連続面解析のための入力データを入手するとともに,不連続面の幾何特性を詳細に評価した。そして,GISによる不連続面初期の間隙幅を評価するモデルを構築し,計測した不連続面の情報および実験結果を用いて,GISによるせん断過程の不連続面上下の接触状況の変化をシミュレートするモデルを提案した。そして,このモデルを用いてせん断応力の変化を評価するモデルの構築を行い,実験結果との比較検討を行った。その結果,提案したモデルはせん断応力の変化を適切に表現できた。さらに,透水特性について,GISによるせん断中の間隙幅の変化から2次元のFEMモデルを用いて評価した結果,せん断初期においては,不連続面中の局所的な流れによる影響から実験結果を適切に表現できないものの,せん断中の透水係数の変化をある程度再現することができた。 以上の結果より,提案したGISによる力学,透水モデルの有効性を明らかとするとともに岩盤不連続面の力学-透水同時特性の評価手法を提案することができた。
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