1998年長江大洪水の水文・気候モデルによる数値シミュレーションと検証
Project/Area Number |
12750457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鼎 信次郎 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20313108)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アジアモンスーン / 数値気候実験 / 流出モデル / 水文・気候結合モデル / 大気陸面相互作用 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度までに導入,改良,検証された気候モデルによる降水シミュレーション結果を,やはり昨年度までに研究の進められた大河川広域水文モデルへの入力として用いることによる1998年のアジア大洪水のシミュレーションを試みた.まず最初に一般的な年のアジアの大河川の河川流出に関して、構築されたアジア大河川広域水文モデルを用いて数値シミュレーションを行った結果、多くの大河川において流量が妥当に再現されることが確認された。豪雨を与えた場合の洪水に相当する大流量も再現された。 次に、気候モデルによる1998年豪雨のシミュレーションを開始した。しかしながら、現在の解像度および降水スキームでは、1998年夏季当時の大気の循環を表現することは可能でも、豪雨そのものの再現に至らないことが再確認された。 そこで、このようなアジアモンスーンの季節予報精度を向上させるために、一般的にアジアモンスーンの降水は何によって生起され、何によって支配されているかについて、数値実験を用いた解明を開始した。その結果、長江流域を含むインドシナ半島から東アジア南方にいたる領域に関しては、4月にインドシナ半島周辺に中心を置き、その後フィリピン周辺から西太平洋へと移動する温海水域が、主たるモンスーン降水の支配要因であることが判明した。その年々の変動や大雨のような極値へ与える影響に関しても研究が進められた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)