Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
1実測結果のまとめと各遮光布,遮光方法の比較 (1)白の垂直遮光:白色の布は日射吸収率が低いため,日射が当たっても布温度が上昇しない.そのため遮光効果によって居住域温度を下げることはできたが,頂部の温度は変化しない. (2)青の垂直遮光:白色の垂直遮光と同様に,居住域の温度を下げることができた.しかし頂部では,布が日射を吸収したため,布温度が上昇し,遮光したB棟の温度の方が上がってしまった. (3)白の水平遮光:遮光したB棟において,居住域の温度を下げることができたが,頂部の温度は上がってしまった.この原因は水平に設置された白い布が反射板となり,日射が反射され,周辺の温度を上昇させたためと考えられる. (4)青の水平遮光:居住域,頂部とも遮光したB棟の温度の方が上昇してしまった.空間内の上下温度差が大きくなるので,頂部の温度と外気温の差を動力とした自然換気の計画の際に有利になる. (5)透過率の高い布:日射透過性の高い布を使用すると,床面や壁面の日射受熱量をあまり減らすことができないため,他の布と比較すると,下部を涼しくすることができない. 2遮光布の短波長に対する性状把握実験 アトリウムの壁面への入射日射量の計算のために,数種類の布の光学的な性状を把握するための実験を行い,数値計算用にモデル化を行った.透過・反射成分の分布は,CGで用いられる表現技法を使用したモデル化から推定した[拡散性透過(反射)の様子⇒Lambert Model,指向性透過の様子⇒Phong Model,入射角毎の透過率,反射率,吸収率⇒フレネルの式] 3数値計算による日射受熱量分布の把握 モンテカルロ法による数値計算によって,遮光布を設置したアトリウム空間[10M×10M×10M]の日射受熱量分布[7/1,13:00]を把握した.その結果,遮光を行っていないケースと他のケースを比較すると,高さ6m以下において,日射受熱量が減少した.これは遮光布の設置によって日射が拡散反射,透過され,空間下部に直接日射が届かなくなったためである.また垂直遮光よりも水平遮光の方が,下部の日射受熱量は減少した.これは太陽高度が高いため,垂直遮光よりも水平遮光の方が,遮光面積が大きくなったためである.また日射反射率が高い布を水平に使用した場合,頂部の日射受熱量が非常に多くなった.布面での反射成分が頂部付近の壁面へ多く入射,吸収したためと考えられる.これらのシミュレーションの結果は実測調査結果ともおおむね一致している.
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