学校・教室環境における化学物質空気汚染およびシックスクール状況に関する調査研究
Project/Area Number |
12750533
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岩下 剛 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90253905)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | VOC濃度 / ホルムアルデヒド濃度 / 換気回数 / CO2濃度 / 小学校 / VOC / HCHO / 換気量 / アンケート |
Research Abstract |
初年度(平成12年度)は鹿児島市内にある3つの小学校において通常の授業を行っている1日に着目し、児童登校前から放課後にかけて構内の数カ所での空気環境の実測を行うと同時に児童を対象とした空気環境に関するアンケート調査を夏・秋・冬季に行った。各教室における測定項目は、空気温度、相対湿度、換気回数、HCHO(ホルムアルデヒド)濃度、VOCs(揮発性有機化合物)濃度である。アンケート調査では教室において、いやなにおいを感じたことがあるか等のアンケートを行った。その結果、対象児童の75%以上が、日頃、いやなにおいを感じたことがあるとの申告をしていた。夏季、秋季ではCO・CO_2濃度は学校衛生の基準と比べ問題はないこと、教室の換気回数は多く風通しがよい空間であったことがわかった。しかし、冬季には開口部を閉じることにより換気量が低減し、室内CO_2濃度が1500ppmを超える値となった。夏季実測におけるHCHO濃度は特別教室の閉鎖的な空間では高濃度であったが、これは椅子、机などの什器からの発生も考えられる。また、夏季のVOC濃度測定では、改修が行われた校舎の非換気状態時においてトルエン、キシレンなどの塗料由来と考えられる物質の濃度が厚生労働省の指針値を大きく上回っていた。秋季、冬季は夏季測定に比べVOC濃度が低下していた。夏季・秋季は開口部が開放されていたため、平均して約18回/時の換気回数が得られたが、冬季は閉じた状態であったため換気回数は平均1回/時であった。 二年目(平成13年度)は、鹿児島市内の10の小学校において、夏季に室内VOC濃度実測を行った。改修・内装工事が最近行われた教室では塗料由来のVOCの濃度が著しく高かったため、工事直後は多くの換気量が必要と考えられる。また、室内VOC濃度は、竣工もしくは改修工事からの経過年数が長くなるにつれて指数関数的に減少していくことがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)