音環境分析による「環境療法」開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
12750557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
山本 和恵 東北文化学園大学, 科学技術学部・環境計画工学科, 専任講師 (10230541)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 療養環境 / 病室設計 / 緩和ケア病棟 / 音環境 / 癒し空間 / 環境療法士 / 癒しの環境 |
Research Abstract |
本年度は、主に3つの実験・調査を展開した。また、本研究で得られた知見を積極的に発表し、各専門家との意見交換を行った。特に、医療・看護の学会での発表を心がけ、学際的研究としての幅をひろげることが出来た。以下、3つの実験・調査である。 1.実測・ヒアリングによる現場調査/緩和ケア病棟を中心として、病棟各所の騒音レベルと測定し、音環境の物理量を記録した。特に病室においては24時間収録を実行し、病室の音環境の詳細を把握した。さらに、行動学的、心理学的アプローチとして、患者・家族へのヒアリング調査を実施した。環境への評価はもちろん、病棟での生活やコミュニケーション密度と環境認知との関係について分析を行った。スタッフアンケートにより、多様な不安定要素を抱えた患者の環境認知のゆらぎについて抽出した。空間の広がり、音の広がり、そして心理の広がりなど、患者の安心感や居場所感に密接に関係することがわかり、患者を中心とする同心球的空間概念をベースとして、「音深度」という考え方を提案した。心理的効果と平面計画・断面計画の密接な関連を提案できる概念として、有効である。 2.音環境整備実験/実践的な技術開発を最終目的としている研究であり、実態の把握と平行して実験的な手法により、現場における音環境の調整を試みた。看護行為から発生する音に着目し、実際に消音の措置をし、その効果を評価した。癒しに効果があると考えられる音を収集し、音楽療法士との意見交換の中で、適当な音を流すにあたっての方法論を模索中である。 3.官能プレ実験・看護婦アンケートの準備/実測・ヒアリング調査での知見を科学的に証明するために、健常者に行う官能実験の予備調査を行った。また、看護婦を対象とした病室の環境整備に関するアンケート調査を準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)