メタン資化細菌を利用したメタンからの生分解性高分子の生産
Project/Area Number |
12750708
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
竹口 昌之 沼津工業高等専門学校, 物質工学科, 講師 (30321441)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ポリヒドロキシ酪酸 / メタン資化細菌 / Methylosinus trichosporium OB3b / メタン / Nile red |
Research Abstract |
ポリヒドロキシ酪酸(PHB)は、自然界の微生物によって水と二酸化炭素とに分解されるため、環境に負荷のかけない生分解性高分子として注目されている。メタン資化細菌はメタンを唯一の炭素源、エネルギー源として生育する微生物である。一部のメタン資化細菌にはPHBを菌体内に蓄積することが知られている。しかしながら、高効率にPHBを蓄積する菌体および蓄積条件等に関して詳細は明らかにされていない。本研究では、PHB蓄積率の高いメタン資化細菌のスクリーニングを行なった。また、代表的なメタン資化細菌をもちいてPHBを蓄積する最適条件を検討した。 メタン資化細菌Methylosinus trichosporium OB3bは菌体内にPHBを蓄積することが報告されている。本研究では、PHB蓄積能を有するメタン資化細菌としてM. trichosporium OB3bを用い、Nile red含有寒天培地を用いた検出方法について検討した。M. trichosporium OB3bはNile redを含む寒天培地(0.5mg-Nile red/ml-medium)においても、Nile redを含まない培地と同様の増殖速度で増殖した。これにより、Nile redはM. trichosprium OB3bの増殖には影響を与えないことがわかった。この際、菌体内に蓄積したPHB(液胞)に特異的にNile redが取り込まれるために、PHB蓄積菌体がNile red含有寒天培地中で蛍光を発することが示唆された。以上の結果より、Nile redがPHB蓄積菌体の検出試薬として有効であることがわかった。 このNile red含有寒天培地を用いて探索をおこなった結果、窒素源と銅濃度を制限したときPHB蓄積能を有するメタン資化細菌が数株得られた。このうち、2株は唯一の炭素源としてメタンのみで生育する偏性メタン資化細菌であり、Nile red含有寒天培地で良好に発光した。現在、この菌体の16S rRNA配列を決定し、菌体の同定を行なっている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)