フェムト秒蛍光分光法を用いた超高速電子移動・エネルギー移動に関する研究
Project/Area Number |
12750721
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秋本 誠志 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40250477)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | フェムト秒 / エネルギー移動 / 電子移動 / 内部転換 / 振動緩和 / カロテノイド / ポルフィリン / ロックインアンプ / ロックイン |
Research Abstract |
フェムト秒蛍光アップコンバージョン法を用いて、ポルフィリン環状多量体、ポルフィリンアレー、ポルフィリン風車型多量体のフェムト秒時間分解蛍光スペクトルの測定を行った。これらの分子配列系ではポルフィリン間の相互作用が強く、内部転換・振動緩和と競合しながら、100フェムト秒前後で励起エネルギー移動・励起の非局在化が起こることがわかった。ポルフィリン配列分子の光機能材料としての可能性を検討した。 種々のカロテノイドのフェムト秒時間分解蛍光スペクトルを、295Kおよび77Kにおいて測定した。カロテノイドに与えられた余剰エネルギーが緩和していく過程およびその時定数を明らかにした。炭化水素からなるカロテノイドでは振動再分配がクロロフィルへのエネルギー移動と競合するのに対して、ケトカルボニル基を有するカロテノイドでは振動再分配は30フェムト秒以内で起こることがわかった。カロテノイドの構造と光合成系における役割との関連を励起緩和ダイナミクスの観点から検討した。 シングルチョッパー法を発展させたデュアルチョッパーロックイン検出法を新たに開発し、プローブレーザー光に由来するノイズと励起レーザー光に由来するノイズとを同時に削除し、ノイズフリーの条件下での測定を可能とした。これまでS/N比を向上させるためには光学系の念入りな調整が必要であったが、この方法により、容易にノイズとシグナルを分離することが可能となった。これに伴い励起波長範囲が拡大され、多種多様なサンプルについての測定が可能となった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(8 results)