可溶性キチン誘導体をベースとした新規生分解性高分子複合材料の開発
Project/Area Number |
12750804
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Tomakomai National College of Technology |
Principal Investigator |
大島 和浩 苫小牧工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (30321368)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | キチン / キトサン / 高分子ブレンド / 相溶化 / 生分解性高分子 |
Research Abstract |
1.タングステンカーバイド振動ミルを用いて摩砕非晶化処理を行ったキトサン(片倉チッカリン製)を原料としてプロピレンオキシドを用いてヒドロキシプロピル化し、ヒドロキシプロピルキトサン(HPCt)を合成した。初年度の研究において合成したHPCtはモル置換度(MS)2.1〜3.0でいずれも純水に易溶、一般有機溶媒に不溶であったのに対し、非晶化キトサンを原料として合成することで同程度のMS(2.6)ながらメタノール、ジメチルアセトアミド等極性溶媒に可溶なHPCtを合成し得た。 2.ジメチルアセトアミドを共通溶媒として、HPCt(MS=2.6)/ポリカプロラクトンブレンドをキャスト法から作製し、DSC熱分析による相溶性評価を行った。ブレンドフィルムは配合組成によらず非相溶であることが明らかとなった。 3.キトサン、HPCt(いずれもMS=2.1)、グルタルアルデヒド架橋HPCt、PVAおよび昨年度の研究で得た相溶性良好なHPCt)/PVA(50/50)ブレンド各フィルムの生分解性を苫小牧高専実験農場土壌を用いたポット試験(23℃、50%)から検討した。キトサン、HPCtホモポリマーフィルムはいずれも速やかに分解し,10日程度で完全に消失した。HPCtの生分解性はグルタルアルデヒド架橋により著しく抑制され、また架橋密度が高い程生分解性が低下した。この結果は分子間架橋により生分解速度を制御し得る可能性を示すものである。PVAホモポリマーは40日を経過しても殆ど分解に伴う重量変化を示さず、HPCt/PVAブレンドも同様に安定であった。両成分間の相互作用形成によりHPCt成分の生分解が遅延されるものと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)