Project/Area Number |
12750824
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
資源開発工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50250486)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 焼却灰 / 重金属 / リーチング / アンモニア / 除去・回収 / 硫化物 / 飛灰 / 都市ゴミ / 酸浸出 |
Research Abstract |
都市ごみ焼却灰は、1000〜10000ppm程度の重金属(Cu,Pb,Zn,Cdなど)を含んでおり、埋立地周辺の土壌・地下水汚染を引き起こす潜在的可能性を持つことから、重金属の除去・回収技術を確立することが望まれている。本研究では、焼却灰中重金属の除去・回収法としてアンモニアリーチング法を適用することを提案し、その実用化の可能性を検討した。昨年度は、浸出工程について検討し、硫酸アンモニウム溶液を浸出液に用いると、飛灰中のCu,ZnおよびCdがアンミン錯体として溶液中に溶出し、Pbが硫酸鉛として残渣中に安定化されることを明らかにした。本年度は、この結果を受けて、浸出液からのCu,ZnおよびCdの回収法と繰り返し使用に伴う浸出液の劣化について検討した。 模擬浸出液として所定濃度のCu(II),Zn(II)およびCd(II)を含むアンモニア-硫酸アンモニウム混合液を用い、硫化ナトリウムを沈殿剤とする重金属の回収実験を行った。いずれの金属も硫化ナトリウム添加により沈殿した。X線回折分析とX線蛍光分析の結果、沈殿物が金属硫化物であることが確認された。重金属の回収率は硫化ナトリウム添加量の増加につれて増大し、等量の硫化ナトリウムを添加すると98%以上となった。 飛灰の浸出ろ液に所定量の硫化ナトリウムを添加して重金属を沈殿回収し、このろ液を浸出液に用いて再び飛灰の浸出実験を行った。重金属の沈殿回収工程の際に等量以上の硫化ナトリウムを添加した場合、液中に過剰分の硫化物イオンが残留するため、2度目の浸出の際には飛灰からの重金属の浸出率が低下した。また、浸出液の硫酸アンモニウム濃度が低いと、液の繰り返しに伴ってpHが上昇し、浸出率の低下を招いた。したがって、浸出液の繰り返し利用に際しては、金属回収工程での過度の硫化ナトリウムの添加を避け、pHを調整する必要がある。
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