ダイズ種子における貯蔵タンパク質の集積制御機構の解明
Project/Area Number |
12760041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大竹 憲邦 新潟大学, 農学部, 助手 (50313507)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ダイズ / 種子貯蔵タンパク質 / 窒素欠乏 / βコングリシニン / βサブユニット / 窒素応答 / 上流転写調節領域 / アスパラギン / 貯蔵タンパク質 / β-コングリシニン / β-サブユニット / 糖 / 有機酸 / アミノ酸 |
Research Abstract |
ダイズ種子貯蔵タンパク質の一つβコングリシニンのβサブユニットは種子の窒素濃度に比例してその集積量を増加させる。本研究において、我々はダイズ植物体内でβサブユニット集積を促進させる物質を特定することを目的とした。 種子登熟期にあるダイズに高濃度の窒素を与えた場合、登熟途中の種子に送られてくるアミノ酸の組成がどのように変化するのかをシードコートトラップ法で採取したアンローディング液を用いて測定した。窒素を十分に供給した植物体では主としてアスパラギンとグルタミンが同濃度で供給されるのに対して、窒素欠乏状態で栽培した植物体ではアスパラギンの割り合いが低くなった。 未熟子葉の試験管培養系においてアスパラギンの濃度によりβサブユニットの集積が調節される条件を検討した。試験管培養の培地窒素源としてアスパラギンとグルタミンの濃度比をかえて未熟子葉を培養した。その結果、培地にグルタミンが20mM存在している時にはアスパラギン濃度に比例してβサブユニットの集積が促進され、特に培地アスパラギンが終濃度40mMとなるように添加するとβサブユニットの集積が強く促進されることが観察された。しかし培地にグルタミンを含まない、もしくは5mMと低濃度の時にはアスパラギン濃度に関わらずβサブユニットの集積ははとんど認められなかった。 以上の結果より1)窒素欠乏ダイズの種子生育期間中に根から与えた高濃度の窒素は2日以内に種子に送られ、2)水耕栽培における培地供給窒素濃度の上昇は登熟種子に送られるアミノ酸組成としてアスパラギンの比率が高なることで伝達され、βサブユニットの集積が促進されると結論付けられた。 βサブユニット遺伝子上流領域のデリーションラインを用いて、窒素応答に関与する領域を決定した。転写開始点より-1063塩基上流の領域から66塩基削除すると窒素応答性が認められなくなることを確認した。今後この領域に結合するタンパク質の有無を調査する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)