アサガオ未熟種子に存在するジベレリン応答性加水分解酵素の組織化学的解析
Project/Area Number |
12760074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中嶋 正敏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50237278)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | シベレリン(GA) / α-アミラーゼ / 組織化学 / GA応答性 / in situ / GST融合タンパク質 / アサガオ / 未熟種子 / ジベレリン(GA) / 免疫組織化学 / 活性染色 |
Research Abstract |
アサガオ未熟種子中で発現するα-アミラーゼ相同遺伝子(PnAmy1および2)をクローニングした。この内、発現量の多いPnAmy1に焦点を絞り以降の解析を行った。大腸菌発現系を用いて調製したPnAmy1-GST融合タンパク質を用いて活性染色を行った結果、アミラーゼ活性を示した。これによりPnAmy1がα-アミラーゼをコードすることを確認した。mRNA発現解析において、ジベレリン(GA)処理後1-6時間の範囲で明瞭なGA応答能を確認した。抗PnAmy1抗体を用いて行ったウェスタン解析では、種子可溶性画分中のPnAmy1存在量および用いた抗体の特異性からPnAmy1の組織化学的解析が可能と判断し、免疫組織化学を行った。対照区との比較からデンプン粒の存在する珠皮中に特異的染色を検出し、GA局在部位と空間的に合致する結果を得るとともに、GAの局在時期から数日遅れて染色強度が極大に達したため、GAがPnAmy1を直接誘導する可能性が示唆された。一方、PnAmy1のin situ hybridizationでは珠皮よりも種皮付近により強いシグナルを認めたことから、免疫組織化学とin situ hybridizationの手法としての違いに起因する差異であるのか、あるいは転写・翻訳時の産物が移動する可能性なども視野に入れ現在も解析を継続している。本研究で得た情報は、穀類など単子葉植物においては古くから知られている「種子発芽時にGAがひきおこすα-アミラーゼ等加水分解酵素群の誘導とそれに続くデンプンの分解現象」が、アサガオではより早期の生殖成長期である種子成熟過程で同様のカスケードとして機能する可能性を提唱するものであり、今後、この系が他の双子葉植物においても該当する一般的な現象であるのか確認したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)