腸管における物質透過を促進するエノキタケ由来タンパク質に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
12760085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
渡邊 寛人 明治大学, 農学部, 講師 (20270895)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 腸管上皮細胞 / 物質透過 / 孔形成タンパク質 / 小腸上皮細胞 / タイトジャンクション |
Research Abstract |
腸管上皮における物質透過は、細胞内経路と細胞間隙経路の2つで制御されている。細胞間隙を透過する物質に対しては、細胞間接着装置タイトジャンクション(TJ)によって選択性が生じている。このような腸管上皮の物質透過制御機構は、生体に必須な成分の吸収調節だけでなく、異物の無秩序な侵入を防御するバリア機能にも重要な役割を果たしている。TJ依存的な細胞間隙の透過性の指標として、細胞層の管腔側と基底膜側の間の電気抵抗(transepithelial electrical resistance、TEER)がよく用いられる。本研究は、腸管上皮細胞層のTEERを低下させ、細胞間隙経路の物質透過促進因子としてエノキタケより見いだしたタンパク質(TEER-deceasing protein, TDP)の作用機構解明を目的として計画した。昨年度中に大腸菌によるTDP組み換え体生産系の確立を行っている。また、昨年度の研究から、TDPは何らかの機構で浸透圧バランスを撹乱することにより物質透過を促進するものと考えられた。本年度は、この機構をさらに詳細に解析した。TDPの作用はポリエチレングリコールの共存下で抑制された。またfura-2を用いた解析により、TDPは実際にカルシウムイオンを透過させることを確認した。さらに抗体を用いた解析により、TDPが細胞膜上で多量体を形成することが示唆された。これらのことから、TDPは腸管上皮細胞上で小孔を形成し、細胞内にカルシウムイオンを透過させることにより、TJ装置の機能を修飾し、物質透過を促進するものと考えられた。本研究で明らかにしたTDPによるTJ装置修飾機構をさらに検討することにより、腸管上皮の物質透過制御機構の一端が明らかになると期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)