土壌中の窒素形態が外生菌根菌の生育と樹木の成長に及ぼす影響
Project/Area Number |
12760101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奈良 一秀 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助手 (60270899)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 外生菌根菌 / 窒素 / 有機態窒素 / アカマツ / 成長促進 / 菌根 / 窒素利用特性 |
Research Abstract |
樹木の根と共生する外生菌根菌は樹木の養分吸収を促進し、成長を促進することが知られている。特に、森林土壌中の窒素の大部分は、様々な有機態の形で存在しており、樹木だけでは利用できないため、外生菌根との共生によるそれら窒素源の利用は重要である。まず、マツ林に発生した外生菌根性キノコおよび外生菌根から9種の菌株を分離し、その窒素利用特性を調べた。その結果、グルタミンやグルタミン酸、グリシンなどのアミノ酸については、ほとんどの菌が利用できることが示された。また、一部の菌では尿素やタンパク質、グルコサミンなどの糖アミノ酸などを単独の窒素源として利用できること、菌によって嗜好する窒素形態には大きな違いがあることなどが明らかにされた。次に、分離した9種の菌株をアカマツに接種し、その成長促進作用と窒素含量について調べた。その結果、すべての菌が菌根を形成した。接種したアカマツは窒素含量が増えており、その成長は非接種区に比べていずれも促進された。しかし、成長促進作用には大きな種間差があり、最も効果が低かったショウロと最も成長を促進したアミタケとを比較した場合、5倍近いアカマツの生重差が見られた。培地上での窒素利用特性と、接種による成長促進作用との間には明確な関連は見られなかったことから、菌の窒素利用特性以外の要因(他の養分や根圏微生物相の違い、)がアカマツの成長促進にかかわっている可能性が考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)