ストレスに応答する脳内新規遺伝子群の免疫修飾における役割の解析
Project/Area Number |
12760191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北村 浩 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (80312403)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | MAIL / SSeCKS / LPS / 炎症 / 脳 / Bリンパ球 / マクロファージ / IkB / ストレス / 新規遺伝子 |
Research Abstract |
生体に心理的、肉体的なストレスが負荷されると、下垂体-副腎皮質系、交感神経系を介して免疫機能が変化することは広く知られている。そこで研究者は、平成12年度までに、これら反応に関わる新規脳内分子を探索する目的で、大腸菌菌体内毒素(LPS)投与による炎症ストレスをマウスに負荷した後に発現量が増加する遺伝子をスクリーニングし、MAILとSSeCKSを同定した。本年度はこの二つの分子について発現・機能解析を進めた。 1、SSeCKSの発現・機能解析 平成12年度の検討より、LPS処置により、SSeCKSが脳血管で誘導されることを見出した。そこでマウス脳血管内皮細胞株IBECにSSeCKS cDNAを導入したところ、顕著なF-アクチン骨格の変化と仮足構造の伸展を認めた(J Histochem Cytochem)。仮足構造は貧食能の旺盛な細胞に典型的な構造であることから、SSeCKSと貧食の関係について調べたところ、SSeCKS導入内皮細胞ではデキストラン取り込み能の顕著な上昇がみられ、取り込まれたデキストランはSSeCKSと共在した。また免疫電顕法によりSSeCKSが取り込み小胞と共在することも見出した。以上のことからSSeCKSは物質取り込みに関わる分子であることが判明した。末梢臓器から脳実質に運ばれた液性情報伝達分子がニューロンを刺激することが、ストレス時の脳-免疫連関の賦活化に必須であると言われている。この際、脳血管内皮細胞は血流からの物質の取り込みと実質への放出を担うが、SSeCKSはこのうち、取り込みに関与していると思われる。 2、MAILの発現・機能解析 平成12年度の検討により、MAILが海馬の顆粒細胞で誘導されることを見出した。平成13年度は培養神経細胞株にMAIL cDNAの導入を試みたが導入効率が低く解析できなかった。そこで、神経細胞への導入効率が優れているアデノウイルスベクターにMAIL cDNAを組み込む作業を行った。また、MAILのゲノム構造を明らかにし(Immunogenetics)、これを基にMAILノックアウトマウス作製に着手した。これらの解析は今後の課題である。一方、全身臓器でのMAILの発現をin situハイブリダイゼーションおよび免疫組織化学的手法で調べ、Bリンパ球やマクロファージ、肝細胞など生体防御に深く関わる細胞で誘導されることを見出した。したがって、この分子は神経系における役割以外に、免疫系においても重要な役割を果たしていると思われる。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)