電位依存性カリウムMチャンネルの受容体による制御機構の解明
Project/Area Number |
12770017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
星 直人 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90229170)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 電位依存性カリウムチャンネル / チャンネル制御分子 / シグナル伝達 / リン酸化 |
Research Abstract |
受容体刺激によるMチャンネル抑制は、神経興奮性を制御する重要な機構の一つであるが、このシグナル伝達系については十年来混乱している。我々は近年Mチャンネル本体と同定されたKCNQ2, 3チャンネルを用いてムスカリン作動性アセチルコリン受容体(M_1)刺激からのシグナル伝達経路を解析した。今回特にAKAP150がプロテインキナーゼC(PKC)、カルシネウリン、カルモジュリンと結合することに注目し、KCNQ2/3チャンネル修飾におけるAKAP150の関与を、部分欠損変異体を用いて解析した。PKC結合部位欠損変異体において、受容体によるチャンネル修飾が消失しこれらの複合体がなんらかの役割をはたしていることが明らかになった。更にこの複合体を解析するため、filter overlay法によりチャンネルとAKAP150の相互作用を調べたところ両者が直接結合することが分かった。従来、PKCの関与は、PKC阻害薬が受容体修飾を解除できないことから否定的と考えられていた。数種類のPKC阻害剤を投与したところ、PKCの活性中心に結合するbisindolylmaleimide、chelerythrineは効果がなく、ジアシルグリセロール結合領域に作用するcalphostin、safingolだけがM電流抑制を解除した。AKAP150がPKCの活性中心に結合することが知られているので、複合体形成により、ある種のPKC阻害剤の標的部位が保護されていると考えられた。このことを検証するため、^<32>Pを用いた代謝ラベル法によりチャンネルのリン酸化を測定したところ、KCNQ2チャンネルのリン酸化は、電気生理と同様の結果が得られ、複合体形成によりPKC阻害剤の感受性が変化することが分かった。以上、今回の研究からMチャンネルはAKAP150と複合体を形成しその構成要素のPKCにより制御されていることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)