Project/Area Number |
12770093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
宇月 美和 岩手医科大学, 医学部, 助手 (50305992)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 軟骨細胞 / 蛋白分解酵素 / アポトーシス / 軟骨基質 / 接着分子 / CD44 / ヒアルロン酸 |
Research Abstract |
【目的】軟骨細胞のアポトーシスの機序を明らかにし、関節疾患での特異性を検討する。【対象と方法】1)軟骨細胞のアポトーシスとFas, Fas ligand:アポトーシスに陥った細胞の分布とFas, Fas ligandとの関係を検討し、軟骨組織におけるFas-Fas ligandを介したアポトーシスの有無を検討する。2)軟骨細胞のアポトーシスと軟骨基質の分解:アポトーシスに陥った軟骨細胞周囲では基質の変性がみられるが、軟骨基質の成分(HAやコンドロイチン硫酸、II型コラーゲン)の分布と染色性を定量化する。3)軟骨基質の分解と蛋白分解酵素:蛋白分解酵素は軟骨基質を分解するほかに、soluble Fas ligandを生じさせるが、これらとそのインヒビターの分布を検討する。4)軟骨細胞のアポトーシスと接着分子:HAはCD44と結合することによって、Tリンパ球のアポトーシスを抑制する。軟骨細胞でのCD44とHAの分布を検討し、1)と異なるアポトーシスの経路の可能性を検討する。【結果】1)軟骨細胞のアポトーシス陽性細胞は同時にFas, Fas ligandも高率に陽性であった。2)軟骨細胞のアポトーシス陽性細胞は軟骨基質の変性の強い部分で多く、変性の程度と相関していた。3)アポトーシス陽性やFas, Fas ligand陽性の軟骨細胞では同時にmatrix metalloproteinase(MMP)などの蛋白分解酵素を発現しており、これらの陽性率は変性の強い部分で多く、非変性部では少なくなっていた。【考察】以上より、変性軟骨ではFas Fas ligandを介したアポトーシスが起こっていることが示唆された。また、アポトーシスになった細胞では同時にWMPなどの蛋白分解酵素を発現していた。これらの酵素は軟骨の変性に関与するする一方で、Fas ligandを細胞外で切断し、soluble Fas ligandを生じさせてアポトーシスを誘導すると報告されており、これらの酵素が軟骨細胞のアポトーシスそのものに関与している可能性が示唆された。今後は特にヒアルロン酸とそのreceptorであるCD44に関して中心的に検討をおこなう。
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