子宮内膜癌、頚癌及び卵巣癌におけるCD44遺伝子発現異常に関与する転写因子の解明
Project/Area Number |
12770096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
三枝 信 北里大学, 医学部, 講師 (00265711)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | CD44 / β-カテニン / 子宮内膜癌 / 子宮頚部癌 / 卵巣癌 / Endometrial carcinoma / ovarian carcinoma / Uterine cervical carcinoma / beta-catenin |
Research Abstract |
平成13年度は、先ず、子宮内膜癌、頚癌及び卵巣癌におけるCD44遺伝子プロモーター領域のDNAメチレーションの検索を、1)制限酵素(Hap II, Msp I)を用いた検索(外科切除材料及び培養細胞株、2)Bisulfite処理による検索(外科切除材料及び培養細胞株)、および3)CD44遺伝子が発現抑制されている培養細胞株を用いて脱メチル化剤である5-anacytidineによるCD44遺伝子発現の変化を確認を行った。 子宮内膜癌、頚癌及び卵巣癌の臨床材料および培養細胞において、メチレーション関連制限酵素による検索およびbisulfite処理による検索で、CD44遺伝子のプロモーター領域のメチレーションは全く認められなかった。この結巣より婦人科悪性腫瘍におけるCD44遺伝子発現の変化はepigeneticよりはtranscriptionalないしposttanscriptionalな要因が関与していると考えた。 次に、CD44遺伝子の転写調節にβ-カテニン遺伝子が直接に関与しているかを検索した。平成12年度に報告したように、β-カテニン遺伝子発現異常は子宮内膜癌および卵巣癌の類内膜型の発生や分化に関与するため、先ず、子宮内膜癌の培養細胞でtransfection法,gel shift法およびwestern blot法を用いて両者の関連性を検索したが、明らかな関連性は見いだせなかった。しかしながら、研究の副産物としてβ-カテニン蛋白は核内転写因子のTCF4と協調して細胞周期をG2/M期で停止させmitotic cell deathを誘導することを偶然見出した。今後、この現象のメカニズムを解明する予定である。尚、CD44遺伝子発現の調節には今回とこれまでの我々の結果から、主にtranscriptional factorが重要であると判断した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)