動物モデルを用いた劇症A群レンサ球菌感染症の分子病態学的研究
Project/Area Number |
12770143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
秋山 徹 東京女子医科大学, 医学部・微生物学免疫学教室, 助手 (20246466)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | C群レンサ球菌 / G群レンサ球菌 / S. dysgalactiae / スーパー抗原 / SDM / T細胞 / SPE-B / ストレプトリジンO / A群連鎖球菌 / 細胞付着性 / マウス致死性 / LD50 / Streptococcus / ストレプトリジン / 夾膜 |
Research Abstract |
1:近年、A群以外のレンサ球菌(C群またはG群レンサ球菌)による劇症型感染症(STSS)の症例が報告されている。A群レンサ球菌(GAS)によるSTSSでは、原因菌の産生するスーパー抗原性外毒素が重要と考えられているが、C群およびG群レンサ球菌でその様な外毒素の検討はほとんど行われていなかった。今回C群レンサ球菌の一種であるStreptococcus dysgalactiaegがスーパー抗原性を示す産物(S. dysgalactiae-derived mitogen(SDM))を産生することを見いだし、同菌培養上清からSDMを精製することに成功した。さらにSDMの遺伝子をクローニングして組み換え型SDMを作成し、スーパー抗原性の確認を行った。S. dysgalactiae内では約10%の菌がSDMを保有していた。従ってSDMをはじめとするC群およびG群レンサ球菌に存在するスーパー抗原は、それらの菌による感染症に重要な役割を果たしている可能性が考えられた。2:GASの病原因子のうちシステインプロテイナーゼとして作用するstreptococcal pyorogenic exotoxin(SPE)-B、および細胞溶解毒素として作用するstreptolysin O(SLO)の、GAS培養上清中での産生量を測定したところ、M型に関係なくSPE-B高産生の菌株ではSLOがほとんど産生されない、という逆相関があることを見いだした。他のGAS病原因子ではM蛋白質もSPE-Bにより容易に分解されたが、その他の因子は皆耐性を示した。STSS由来M4型菌7株ではSPE-B高産生型株は認められなかったが、非STSS由来M4型菌8株中7株が高産生型だった。従ってM4型菌によるSTSSでは、SPE-Bによる分解を免れたSLOが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)