Project/Area Number |
12770157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
飯田 陶子 京都府立医大, 医学部, 助手 (60275196)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | エイズ / アポトーシス / SHIV |
Research Abstract |
われわれは、エイズ発症におけるアポトーシスの重要性を明らかにするため、SIVとHIVのキメラウイルス(SHIV)に感染したサルを動物モデルとして用い、生体内におけるアポトーシス誘導に関する研究を行ってきた。その結果、病原性SHIVである89.6Pが、感染個体内において、非病原性SHIVであるNM-3rNにくらべ強度にアポトーシスを誘導することを明らかにした。今回、in vitroでもアポトーシス誘導能とウイルス病原性の間に相関が認められるかどうかを検討するため、ヒトPBMCにおけるSHIV感染によるアポトーシス誘導を解析した。非感染者のPBMCをCon A刺激後IL-2存在下で培養した。3日後、10^1-10^6TCID_<50>のSHIVと3時間接触させて洗浄し、48-well plateに1x10^5cells/0.5ml/wellの細胞密度でまいた。感染後3日目、6日目、9日目、12日目に、細胞および培養上清を採取し、アポトーシス誘導、ウイルスロード(p27抗原量)、CD4陽性細胞の割合を測定した。病原性SHIVには89.6P、非病原性SHIVにはNM-3rNを用いた。アポトーシスの検出はAnnexin Vにて染色後、フローサイトメトリーで行った。89.6PとNM-3rNのいずれの感染においても、ウイルス増殖に伴い、CD4陽性細胞のアポトーシスが増加し、CD4陽性細胞の割合が減少した。一方、CD8陽性細胞のアポトーシスの増加はみられなかった。89.6P感染とNM-3rN感染を同じウイルス接種量で比較すると、89.6Pの方が増殖が早く、アポトーシスも早期に誘導された。しかし、ウイルス増殖曲線を一致させた条件下で比較すると、アポトーシス誘導の強度やCD4陽性細胞の減少度において差は認められなかった。in vitroでのSHIV感染においては、CD4陽性細胞のアポトーシス誘導や減少はウイルスの病原性に関わりなく、ウイルス増殖度に比例したレベルで起こることが明らかとなった。この結果より、in vitroにおいては、ウイルスの増殖がアポトーシス誘導の重要な因子であることが示唆された。
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