Project/Area Number |
12770237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
田村 直人 順天堂大学, 医学部, 助手 (20227284)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / CD154 / destabilizing element / 3'untranslated region / destablilizing element |
Research Abstract |
CD154は、主にCD4陽性T細胞上に発現する糖蛋白であり、B細胞上のCD40を介して抗体産生を誘導する。CD154の発現は一過性であり、これは抗原特異的な抗体産生を制御する上で重要な分子機構である。全身性エリテマトーデス(SLE)では抗2本鎖DNA抗体をはじめとする様々な自己抗体が認められるが、SLE患者リンパ球においてCD154は恒常的に発現し、自己抗体産生などの病態に深く関与していると考えられている。 本研究では、SLEにおけるCD154発現異常は、CD154mRNA量が増加しているだけでなく、健常人に比べCD154mRNAがより安定化していることを見い出し、その原因を検索するため、以下の検討を行った。 SLE40例,健常人28例の末梢血からCD4陽性T細胞を分離しPMA+ionomycin刺激後mRNAを抽出し、CD154安定化に関与していると考えられるCD154 3'UTR部位をRT-PCR法にて増幅し、direct sequence法を用いて同部位の塩基配列を解析した。SLEに塩基配列の異常は認められなかった。同部位にはCA repeatが存在しrepeat数には個人差が認められたが、疾患との明らかな関連は認められなかった。また、5'UTR部位の塩基配列も検索した範囲内ではSLEでの異常は認められなかった。このことから、CD154mRNAの安定化は遺伝子配列異常によるものではなく、他の原因があると考えられた。 次に、SLE患者CD4陽性T細胞を4日間培養すると刺激後のCD154mRNAの安定化は認められなくなったことから、CD154mRNAの安定化は可逆的であり、生体内では何らかの因子が安定化に関与していると考えられた。本研究は、この安定化を規定する血漿中の因子の同定に方向転換され、現在解析をすすめている。
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