Project/Area Number |
12770339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
宇隨 弘泰 福井医大, 医学部附属病院, 助手 (50313763)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 血管平滑筋細胞 / 蛋白チロシンリン酸化 / 細胞外マトリックス分解酵素 |
Research Abstract |
リン酸化蛋白チロシンの脱リン酸化酵素阻害剤で、一部の蛋白チロシンキナーゼのactivatorのvanadateがラット胸部大動脈平滑筋細胞(SMC)において増殖因子によるIV型コラーゲンを基質とする細胞外マトリックス分解酵素(MMP-2)の産生を亢進させ、それがSMCの遊走、増殖亢進につながる結果をもとに、SMCにて蛋白チロシンリン酸化を調節することが遊走、増殖亢進の調節、MMP-2産生を制御し、ひいてはMMP-2産生阻害が動脈硬化発症を制御できる可能性を示唆する。 そこで今回はラット胸部大動脈から酵素法により得られた培養SMCを用い、SMCにおけるMMP産生、遊走、増殖、蛋白チロシンリン酸化反応(PTP)につき検討した。 1.チロシンキナーゼの阻害剤であるgenisteinとherbimycin Aが、SMCにおいてPDGF刺激によるMMP-2産生、遊走、増殖に影響を及ぼすかを検討。genisteinとherbimycin Aはチロシンキナーゼを阻害する濃度にてMMP-2産生、遊走、増殖を抑制した。 2.MMP-2活性をMMP-2中和抗体、MMP阻害剤(重金属キレート剤)により阻害することでSMCの遊走、増殖に影響を及ぼすかを検討。殺細胞効果を示さない濃度のMMP-2中和抗体、MMP阻害剤にてSMCの遊走、増殖を抑制した。 3.高脂血症治療薬(pravastatin)を培養SMCに作用させると、SMCからのMMP-2の産生の抑制がみられることも見いだした。 動脈硬化発生、進行の機序の一つであるSMCの遊走、増殖はPTPを通じて引き起こされるMMP-2の産生が大きく関与していることを明確にし、その抑制がSMCの遊走、増殖を抑制し、動脈硬化発症・進展防止つながることを示した。また高脂血症治療薬の抗動脈硬化作用の一要因に直接のコレステロール低下作用以外のメカニズムの考えられることも示した。
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