β受容体を介する自己免疫機序が特発性心筋症の成因に果たす役割
Project/Area Number |
12770356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岩田 道圭 慶應大, 医学部, 助手 (30276224)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | β受容体 / 自己免疫 / 特発性心筋症 |
Research Abstract |
1.自己免疫性心筋症モデルの作成:β1アドレナリン受容体の第2細胞外ループのペプチド(HWWRAESDEARRCYNDPKCCDFVTNRを合成し、1ヶ月に1回アジュバントとともに3〜6ヶ月間日本白色家兎に免疫した(免疫群)。 2.Enzyme-linked immunosorbent assay:免疫開始1ヶ月後より兎血清中に自己抗体(IgG isotype)が生成され、観察期間中抗体価の上昇は持続した。 3.血漿および心筋中のノルエピネフリン濃度:免疫群とアジュバントのみを接種した対照群の間でいずれも有意差を認めなかった。 4.兎心筋を用いた検討 (1)β受容体assay:免疫開始3ヵ月後には免疫群でβ受容体高親和性結合部位の減少を認めた。さらに6ヵ月後には免疫群でβ1受容体数の減少を認めたが、β受容体の総数は不変であった。 (2)Adenyly cyclase(AC)活性測定:免疫開始3ヵ月後には免疫群でイソプロテレノール刺激下でのAC活性の低下を認めた。6ヵ月後には免疫群でbasalおよびGpp(NH)p刺激下でのAC活性の低下を認めた。 (3)Western blotting:免疫開始3ヵ月後には免疫群でG protein-coupled receptor kinase(GRK)5の発現増加を認めた。6ヵ月後には免疫群でGRK5に加え、Gi蛋白の発現増加を認めた。Gs蛋白およびGRK2の発現については不変であった。 (4)病理組織学的検討:免疫開始3ヵ月後には免疫群で炎症性細胞浸潤を認めた。免疫開始6ヵ月後には細胞浸潤はほとんど認めなかったが、免疫群では心筋細胞の肥大、線維化、配列の乱れを認めた。 5.抗体の生理活性の検討:免疫群の兎血清より精製したIgGはin vitroにおいて、単離処理した兎心筋のβ受容体に対するagonist活性を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)