冠動脈形成術後の再狭窄予防-血管平滑筋細胞の増殖制御の分子細胞化学的検討
Project/Area Number |
12770359
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
木庭 新治 昭和大学, 医学部, 助手 (20276546)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 血管平滑筋細胞 / 冠動脈再狭窄 / PTCA / VEGF / トロンボキサンA2 / リソフォスファチジルコリン / セロトニン |
Research Abstract |
[背景]冠動脈形成術(PTCA)後冠再狭窄の主因は血管平滑筋細胞(VSMC)の増殖であり、その進行には多くの血管増殖因子や血管作動性物質が関与しているが不明な部分も多い。 [目的]VSMCの増殖を調べるため,in vivo(ブタ冠動脈バルーン傷害モデル)及びin vitro(初代培養VSMC)の両面から検討した。 [方法]in vivo実験:去勢雄ブタの左冠動脈にPTCA用バルーンで8気圧,1分間の拡張を3回行い,14日後,同部位に対し,Palmaz-SchatzStentを留置した。術後7-28日に屠殺,左冠動脈Stent植え込み部位を摘出し,経時的に血小板由来増殖因子(PDGF)、血管内皮由来増殖因子(VEGF)とその受容体(flt-1)を中心に免疫組織化学的に観察した。 in vitro実験:G_0期に同調した培養VSMCをLysophosphatidylcholine(LPC)とhydrogen peroxide(H_2O_2),セロトニン(5HT),トロンボキサンA_2(TXA_2),アンジオテンシンII(Ang-II)またはエンドセリン-1(ET-1)とともに培養し、チミジンの取込みを測定した。 [結果]in vivo実験:PDGF,VEGFとflt-1はともにStent留置14日後をピークに新生内膜のVSMCやマクロファージに免疫陽性反応を認めた。細胞増殖活性はStent strut周囲では28日までみられた。 in vitro実験:LPCは15μMで無血清対照に比し最大156%と有意にDNA合成を促進させた。H_2O_2、5HT、TXA_2、AG-IIまたはET-1も濃度依存性にVSMC増殖をもたらしたが。細胞増殖を示さなかった低濃度のLPC(5μM)は種々の血管作動物質のVSMC増殖作用を著明に増強させた。 【table】 [総括]PTCA後のVSMCの増殖による新生内膜の形成にはVEGF,PDGFなどの増殖因子双方の相互作用に加え,様々な血管作動性物質や酸化反応物が関与していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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