アトピー性皮膚炎発症マウスを用いた皮膚のバリア異常の機能・形態・分子生物学的検討
Project/Area Number |
12770458
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
牛尾 博子 順天堂大学, 医学部, 助手 (30317391)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 樹状細胞 / NC / Ngaマウス / Th2サイトカイン / FcγRII / III / IL-12p40 / ランゲルハンス細胞 / 抗原提示 / ケラチノサイト |
Research Abstract |
アトピー性皮膚炎自然発症マウス(NC/Nga)の樹状細胞(DC)の機能・形態学的観察をおこなう目的で、骨髄由来のDCの性質を解析してきた。前年度までに、抗原提示に関与すると考えられるMHCクラスII、CD40、CD80、CD86の発現は他系統のマウスと比べて差はないものの、FcγRII/IIIの発現の亢進が観察されたことを報告した。このDCをFcγRII/IIIを介して、あるいはリポポリサッカライドで刺激した際のサイトカインの産生を検討したところ、TNF-α、IL-1β、IL-6の産生はC57BL6、BALB/cマウスとの間に差はみられなかったが、IL-10、IL-13、MIP-1αの産生はNC/Ngaマウスで有意に高かった。さらにIL-12p40の産生は、NC/Ngaマウスでほとんど観察されなかった。このことはin vivoにリポポリサッカライドを投与した際のサイトカインの産生でも同様であった。さらにこれらのDCと各マウス由来のT細胞を共培養した際の、T細胞からのサイトカインの産生を検討したところ、NC/Ngaマウス由来のT細胞はIL-4を産生しないことがわかった。この欠損が何に由来するのかは今のところ不明であるが、NC/NgaではDCとT細胞はそれぞれ別個の欠損を持っていることが示唆された。しかしながら、DCのTh2に傾いたサイトカインの産生パターン(IL-10、IL-13が多く、IL-12p40が産生されない)は、なんらかの形でこのマウスの皮膚炎の発症および病態の形成に関与している可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)