肺サーファクタント アポ蛋白の感染防御機能発現の分子機構と医学的応用
Project/Area Number |
12770608
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Embryonic/Neonatal medicine
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Research Institution | Sapporo Medical University (2001) Saitama Medical University (2000) |
Principal Investigator |
佐野 仁美 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80295344)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 肺サーファクタント / 生体防御 / 肺サーファクタント蛋白質A |
Research Abstract |
肺サーファクタント特異蛋白質A(SP-A)は、肺における自然免疫を担っていると考えられている。これまでに、SP-Aがグラム陰性菌外膜の主成分であるリポ多糖体(LPS)や、LPS受容体であるCD14と結合することにより、LPS誘導サイトカインの発現が調節されることを報告した。マクロファージ様細胞株およびラット肺胞マクロファージにおいて、SP-AとCD14の結合の結果、SP-Aのリガンドであるrough型LPSにより誘導されるTNFαの発現は促進し、リガンドではないsmooth型LPSにより誘導されるTNFαの発現は減少した。同様に、グラム陽性菌の成分であるペプチドグリカンに対する細胞応答において、SP-AはTLR2と結合することにより、SP-Aのリガンドではないペプチドグリカンにより誘導されるTNFαの発現を抑制した。以上のことから、SP-Aは病原体認識受容体と相互作用を有することで、様々な病原体に対する細胞応答を調節し得ると考えられた。また、SP-Aは細菌だけでなくウイルスとも結合しその活性に変化を与えることが明らかになりつつあるが、現在、SP-AとRSウイルスの相互作用や、RSウイルスに誘導されるサイトカインの発現に対するSP-Aの効果なども検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)