Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1.造血幹細胞へのレトロウイルスによる遺伝子導入 ヒト臍帯血を採取し,赤血球を除去した上でCD34 PE,CD38 FITCにて染色し,フローサイトメトリーにより造血幹細胞の分画としてCD34++CD38-細胞を得た。Nerve growth factor receptor(NGFR)でマークしたMFG vectorを用い,遺伝子導入を行い,以下の4群でNGFRの発現率を比較した。 A群:単離直後に硫酸プロタミン存在下に遺伝子を導入 B群:SCF+GM-CSF3日間前刺激後に硫酸プロタミン存在下に遺伝子を導入 C群:単離直後にフィブロネクチン存在下に遺伝子を導入 D群:SCF+GM-CSF3日間前刺激後フィブロネクチン存在下に遺伝子を導入 導入効率の値にばらつきが大きく,不安定であった。傾向としてはD群で最も高かったが,導入直後でも30%前後にとどまり,胎児造血幹細胞での値に比べ低い導入率にとどまった。ベクターのロット・管理状況により発現率が安定しなかったようである。 2.in vitro培養による分析 増殖展開培養を11日21日行った後,フローサイトメトリーにより,各群のマーカー遺伝子のNGFR発現率を測定するとともに,phenotype analysisとしてはCD34(造血幹細胞),GPA(赤血球),CD45(顆粒球),CD41(巨核球),CD15(B細胞),CD56(NK細胞)の発現を各モノクローナル抗体により染色し,各表面抗原の発現率を分析した。 増殖展開培養後にはNGFRの発現率は低下し,持続的な発現が得られなかった。 3.NOD/SCIDマウスによるアッセイ 8〜10週令のマウスをレシピエントとして使用し,350cGyのγ照射を行った上で尾静脈より遺伝子を導入した造血幹細胞を移植した。上記4群を比較するにはいたらなかったがD群の細胞より,NGFR陽性細胞をフローサイトメトリーで集めて移植細胞として使用した。10週間後に骨髄および末梢血細胞を採取し,in vitro培養の際と同様の分析をフローサイトメトリーにより行ったが,現在のところ有意なNGFRの発現はみられていない。
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