副腎の腫瘍形成とホルモン分泌異常における細胞増殖機構の解明
Project/Area Number |
12770621
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安藤 孝 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40306684)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 副腎 / 細胞増殖 / アポトーシス / ステロイドホルモン / H295R / 腫瘍化 / cAMP / 腫瘍形成 / 副腎腫瘍 |
Research Abstract |
ヒト副腎腫瘍で得られたアポトーシス抑制遺伝子の発現パターンの違いを培養細胞レベルで検証すべく、ステロイドホルモン分泌能をもつヒト副腎皮質癌由来細胞(H295R)を用いて研究を進めた。H295R細胞を用いた実験では、同細胞が、cAMPにより、コルチゾールの分泌が亢進(ホルモンの過剰産生)すると同時に、アポトーシス関連遺伝子の発現量の変化を伴いながらアポトーシスが起きる(EAT/mcl-1遺伝子のヒト副腎でのはたらき、慶應医学、第78巻、第6号、平成13年11月)ことが明らかになった。この変化は外因性のグルココルチコイドでは認められず、また、他のアポトーシスを誘導する刺激でも認められなかったことより、cAMPが同細胞において、ホルモン分泌とアポトーシスの実行の双方に重要な働きを持つことが示唆された。以上の結果の一部をヒト副腎腫瘍での発現と比較検討し、その異同を明らかにした(Expression and regulation of BCL-2 family genes in human adrenocortical adenomas in comparison with adrenal hyperplasia of Cushing's disease. Endocr Res. 2000 Nov ; 26(4) : 853-9)。 また、同細胞における、ステロイドホルモン合成の制御を調べるため、チアゾリジン誘導体やフィプラート剤を用いて、核内受容体を介した各種ステロイドホルモン合成酵素の発現調節を調べた。cAMPによって、発現が上昇するCYP17は、チアゾリジン誘導体やフィプラート剤を用いての核内受容体を介した転写促進に対しては、同様の結果をもたらさなかった。また、ある種のステロイドホルモン合成酵素は、むしろ発現が抑制される傾向が認められた。(平成13年度日本内分泌学会学術総会)
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)