Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
今回われわれは,大腸癌患者の予後を左右する肝転移に対する治療として,サイトカイン遺伝子を大腸癌原発巣に直接的に導入することで抗腫瘍免疫を誘導し,肝転移巣,特に微小肝転移の抑制効果を目指した新しい免疫遺伝子療法の開発を検討した。免疫遺伝子療法には,in vivoにおける遺伝子導入効率の優れたベクターを必要とするが,非分裂細胞ではなく,分裂細胞の中でのみ選択的に複製され、さらに安全性の面からも改良され臨床応用へ向けて作製された複数変異型単純ヘルペスウイルス:G207(DNA複製に関与するICP6遺伝子,および神経毒性に関与するγ34.5遺伝子の変異)をベクターとして用いた。そしてこのG207をヘルパーウイルスとして使い,サイトカイン遺伝子をアンプリコン型ベクターに組み込んだ,全く新しい複製型アンプリコンベクターシステムの開発を試みた。 本年度の研究として,マウスIL-12、IL-18遺伝子をCMVプロモーター下に組み込んだアンプリコンプラスミドベクターの構築を試みた。Lipofection法により遺伝子導入を行い培養細胞上清中のIL-12およびIL-18をELISA法により測定し、その発現を確認した。結果,十分なIL-12,IL-18の発現は得られておらず,さらに改善を必要とした。 次に,BALB/cマウス大腸癌肝転移モデルの作製を平行して行った。BALB/cマウス由来大腸癌株CT26(高肝転移株)5x10^5個を脾臓被膜下に注入し,脾静脈を介した肝転移モデル(血行性転移を模倣した肝転移モデル)を作製した。CT26注入後21日目で評価可能な肝転移個数を肝表面に認められることが判明した。また,CT26注入後7日目(治療施行予定日)の肝を摘出し,顕微鏡下で観察したところ,微小肝転移を確認する事ができ,治療はCT26注入後7日目に行うことができることが判明した。
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