Project/Area Number |
12770848
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山田 信一 久留米大学, 医学部, 助手 (90258484)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | アセチルコリン負荷テスト / 肺高血圧 / 血管内皮機能 / NO / エンドセリン / 肺動脈血管内皮 / アセチルコリン / ET / IL-6 / 体外循環後低酸素血症 |
Research Abstract |
心臓大血管手術患者での肺高血圧症は、心機能、呼吸機能を悪化させる危険因子として、術中、術後管理に問題となる。このような場合に発生する低酸素血症は、ICU滞在期間を遅延させるのみならず、生命予後を左右する非常に重要な問題となりうる。体外循環中の肺の虚血に対して、通常は気管支動脈からの酸素化された血流によって支持されているが、充分な灌流があるか疑問である。今回我々は体外循環前後にアセチルコリン負荷試験を行い、肺血管内皮機能を評価した。また体外循環中に増加する炎症性サイトカインとの関わりを考慮し、内皮依存性血管拡張物質であるNOと血管収縮物質であるエンドセリンの血中濃度を測定し、肺血管内皮機能が肺ガス交換能に及ぼす影響を詳細に検討した。体外循環前のアセチルコリン負荷ストでは、肺動脈カテーテルからのアセチルコリン注入により、体血圧(mAP;負荷前74±10から負荷後70±9mmHg)や心拍数(HR;70±12から70±13bpm)に影響を与えずに肺動脈圧(mPAP;20±6.5から16±5.4mmHg:P<0.05)および肺血管抵抗(PVRI;93±44から70±40:P<0.05)を有意に減少させ、肺動脈血管内皮が十分に拡張反応を示すことを証明できた。しかし、中等度低体温下体外循環後におけるアセチルコリン負荷テストにおいては、体血圧(70±8から70±8)や心拍数(82±7から82±7)に影響を与えず、肺動脈圧(18±3.6から18±4.2)や肺血管抵抗(92±55から95±57)の有意な減少が認められず、肺動脈血管内皮の十分な拡張反応を得ることができなかった。また、炎症性サイトカイン、NOやエンドセリンの血中濃度は肺ガス交換能に影響を与えるような変動は認められなかった。【まとめ】中等度体外循環における肺動脈血管内皮は体外循環中の虚血によってその機能を障害される可能性がある。
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